アオマダラタマムシさん

昨年、学校で採集したアオマダラタマムシ(Nipponobuprestis amabilis)さんを、顕微鏡で観察しました!

きれい〜〜〜〜〜〜!!!!!!!

宝石です。

この、頭部と胸部の地色が紫色っていうのがいいんですよね〜。渋い。

遠くから見ると、緑色に見えるんですけど、地色は実は紫色!

その上に、緑色の篆刻がたくさん!まるで葉緑体のよう。

そんなアオマダラタマムシさん、上翅も素晴らしい。

緑色の神秘的な輝きの中に、ぽつぽつと咲き誇る鮮やかな黄色紋。

まるで、太陽光に照らされてキラキラと輝く草原の中に、明るく咲く幾つものタンポポの花々のようです!

この黄色は、タンポポの黄色というのがBESTでしょ!

よく見ると、小さなタンポポは、ところどころ左右非対称ですね。趣深いです。

翅の後方の側縁を見てみましょう。

まるでノコギリの歯のような鋭いぎざぎざ。心に刺さるものがあります。

お次は顔。

まんまるなお顔とつぶらな瞳。惚れちゃいますね。

普通にモテると思います。

口のところに優しく生えた薄黄色の口ひげは、なんだか、ススキのようで風情があります。

もう一つ、チャームポイントは、触角!

触角第一節と第二節が黄緑色なのが綺麗なのはもちろんのこと、

触角第三節が、同じ緑色でも青みがかった緑色なのは筆舌に尽くし難い美しさです。

そして、第四節からは急に暗い色になります。黒色にも見えるのですが、よく見てみると、渋い藍色なんですね。

この、青緑色から突然の藍色への変化、このコントラスト、なんでこんなにも素晴らしいのか!!(語彙力低下)

じゃあ、お腹も見せてくださいね〜。

ま、ま、ま、ま、ま、まぶしい。

見てください! 上の写真中央より少し上、独特な形をした紫色の突起が上から伸びてきています!これは前胸腹板突起というものですね。

なんか、刀剣類のような、鎧のような、目をくらますほどの輝きようです!

皆さんも、タマムシを見つけたら、じっくり観察してみてください!

.

ちなみに、アオマダラタマムシの近縁種にクロマダラタマムシという方もいるんですね。

こちらは、体色が上品で落ち着いた赤銅色上翅に2対の陥凹紋がないことからも区別できるそうです。ただ、クロマダラタマムシは最近やや数が減ってきているそうです。

数が減っているのは残念なことです。

外に出るとき、探してみようっと。   (終)

日本産ヤドリバエ写真集

色々な種類のヤドリバエの、様々な部位の写真です。

文字が緑色になっているところをクリックすると、写真を見ることができます。

随時、種類を更新していきます。

Phorocerosoma vicarium(キンポクハリバエ) ※全てオスの写真




全体背面 全体側面 頭部側面 腹部背面 翅背面 全体腹面 腹部腹面 この種類について
Linnaemya tessellans?(セスジチビヒゲハリバエ) ※全てメスの写真



全体背面 頭胸部側面 腹部背面 翅背面 全体腹面 この種類について
Exorista (Podotachina) sorbillans(クワゴヤドリバエ) ※全てメスの写真



全体背面 全体側面 腹部背面 翅背面 全体腹面
Thelaira nigripes (アシナガハリバエ) ※全てオスの写真



全体背面 全体側面 頭部側面 腹部背面 翅背面 前脚爪 全体腹面 雄交尾器
Atylostoma sp. ※全てメスの写真



全体背面 全体側面 腹部背面 翅背面 全体腹面
Lydella thompsoni(アワノクロハリバエ) ※全てメスの写真



全体背面 全体側面 頭部側面 翅背面 腹部背面 全体腹面 腹部腹面
Pales pavida (カイコノクロウジバエ) ※全てメスの写真



全体背面 全体側面 頭部側面 頭部背面 胸部背面 腹部背面 翅背面 後脛節背面
Dexiosoma caninum(アカアシナガハリバエ) ※全てメスの写真



全体背面 全体側面1 全体側面2 頭部背面 頭部側面 腹部背面 翅背面 全体腹面
Gonia chinensis(オオズクロスジハリバエ) ※全てオスの写真



全体背面 全体側面1 全体側面2 頭部側面 頭部前面 頭胸部背面 胸部側面 腹部背面 翅背面 全体腹面
Prodegeeria japonica ※全てオスの写真



全体背面 全体側面 頭部側面 胸部側面 翅腹面 中・後脚爪 全体腹面 雄交尾器(一部破損)

ムクツマキシャチホコ

2021.8.14撮影

シャチホコガ科。学名:Phalera angustipennis

開張50〜70mmほど。

………………………………………………………………………………………………………………..

お久しぶりです。虫キョロリスです。

ものすごい寒いです。40cmくらい雪積もりましたかね?

昨日、雪を見に、ちょっとだけ外に出てみたんですけど、ものすんごい寒かったので、すぐ家の中に入りましたよ😅

そいで、その後は、一日中、頭痛に悩まされました^^;

(僕は、頭痛持ちで、急に暑いところとか寒いところとか行くと、いつも頭が痛くなるんですよね。。)

ま、でも、今日は、もう頭痛くないです。体調はGOOOOOD!です👍

てなわけで、、本題に移ります。

こちらは、木の枝ですね。はい。

木の枝じゃないんですよ。蛾なんです。

いや、お前、木の枝だろ、どう見ても。って思うんですけどね。。

蛾なんです。

翅の色合いといい、質感といい、あと、胸部前方と翅先端の色といい、

へし折られた後の木の枝にそおっくり。

すんごいですねえぇ。すんごいです。

どうやって、こうなるの??

.

虫さん自体が、「俺は木の枝になるんだぞ」という意志を持って、木の枝を真似てるわけではないんですよね。

進化の過程で、木の枝みたいな特徴を持った個体が、偶生まれて、それが、自然界での生存に適したがために、自然淘汰されて、そのような特徴を持った個体が増えた。

それって、10年や100年やそこらで、起きることではなくって、

何万年、何十万年か、それ以上の時間をかけて、そうなっていったわけですよね。

ほんとに。それ考えると、自然ってとてつもなく雄大だな、荘厳だな。って思うんです。

それと比べたら、一人の人間ってのは、なんか、ちっぽけな存在だなって、そう思います。

我々人間が、自分達の利益だけを考えて、自然の多様性を蹂躙するような生活を送っているのは、とんでもなく、あほうなことに思えてならんのです。

我々人間は、あくまで自然の一部たる存在であって、

他生物の生活を侵害するような生活はもうやめねばならぬ。多生物ともっと触れ合い、自然を理解しようとする心持ちを持つ必要がある。

そう思ったりするものです。

.

なんか、スケールのおっきな話になっちゃった😅

ムクツマキシャチホコの話してたつもりが。。いつの間に ^^;

お詫びに、ムクツマキシャチホコの特徴を、最後に、載せておきまする😁

ホソスジツトガ

2020.6.03撮影

ツトガ科ツトガ亜科。開張15〜20mm。

学名:Pseudargyria interruptella

……………………………………………………………………………………………………….

今回は、ホソスジツトガという蛾です。

学名に、「interrupt(割り込む、中断する)」の文字が入ってるのが、

少し気になりますねぇ。

なんでなんでしょう? 

う〜ん??? わかんないや😅。

この子は、比較的よく見かけますが、

小さい蛾なので、あんまり注目されない種類かもしれないですね。

でも、

真っ白に透き通る翅と、

なめらかな曲線を描く金粉が、

ほんとうに魅力的です。

この曲線、見てるだけで心が和みますね。

金色という豪華な色を使いながらも、

翅の模様は決して派手なわけではなく、

清らかで、優しく穏やかな印象があります。

そして、

翅の外縁にある三対の黒い点。

なんか、この6つの黒点に、

ふと見つめられてるような気がしますねぇ。

(終)

ビロードハマキ

2020.6.15撮影

ハマキガ科ハマキガ亜科。学名:Cerace xanthocosma

開帳:35〜60mm

………………………………………………………………………………………………………………………

はいー、お久しぶりですー。

毎日頑張って勉強してるのに、模試の成績が停滞気味で、

少し辛いなあ、と感じている虫キョロリスです。

第2回全統模試は、全国17位で、まあまあ良かったかなとは思うんですけど。。

今度の全統は全国5位以内を目指すぞっ!

.

はい。本題に入りましょう。

今回は、ビロードハマキさん!

ほんっと、こんなド派手な色と模様、俄には信じがたいですねぇ。

黒地の翅に、黄色い水玉模様がずらーーーっと並んでますね!

これを「絢爛華麗」と言わずして、何と言えよう。

黄色い水玉一つ一つが、星のように煌びやかで、とっても華やかです。

それに加えて、、

よく見てください。

赤みを帯びた焦茶色の筋が、翅の根元から末端まで、すーっと伸びているでしょう。

この色、なんとも言えない落ち着いた色ですね。漆器の赤色によく似ているかしら。

そして、、なんといっても、翅の末端。美しいですねえ。

「激しく燃えるような橙色」。

この色が、ビロードハマキの翅を、、さらにさらに華やかにしているに相違ないですね。

.

と、ビロードハマキの美しさはここで終わりではありません。

翅の裏側を覗いてみましょう。

表の模様に劣らないくらい、裏の模様も美しいんです。

鮮やかな黄色が、私達の目を釘付けにしますね〜。

.

ここまで派手だと、天敵に襲われるリスクが増えるんじゃないか?

と心配もしてしまいます^^; (終)

ウスミドリナミシャク

2021.9.02撮影

シャクガ科ナミシャク亜科。学名:Episteira nigrilinearia。開帳25mmくらい。

…………………………………………………………………………………………………..

結構 独特な見た目の蛾ですよね。。


まず、口が長いっ。

下唇鬚かな?

テングチョウと同じ感じかな。

真ん丸な目も、きゅーと 。

瞳みたいに黒い部分があるのも、不思議ですね。

いわゆる「偽瞳孔」というやつかな。。

偽瞳孔っていうと、カマキリが有名だけど、結構、色んな虫にありますよね。面白い。

あと、前脚もだいぶん個性的ですよね。脚、長いし細い。

触角もちょっと平べったい感じで、おもしろい。

つぎに、はね。

いい抹茶色ですねえ。あと、白い線が波打ってる感じになってて、それも美しいと思います。

.

あと、よく似た蛾に、マダラヒゲブトナミシャクという種類もいるので、

見てみたいです。

Steganopsis vittipleura

2020.7.05撮影
2020.7.05撮影

シマバエ科。体長2〜3mm。

…………………………………………………………………………………………………………………

この虫、何者だと思いますか?

甲虫? カメムシ?

いや、違うんです。

ハエなんです。

翅が、腰の部分で折り曲げられてるんですよね。

なので、まるで、甲虫やカスミカメの仲間のように見えるんです。

さらに、ものすごく小さいんですよ。2〜3mm。

かなり奇抜で個性的な見た目ですよね。

(日本には、同じような見た目のSteganopsis dichroaという種類もいる)

お顔もカッコイイですよ。

口の上、複眼の下のところに、左右一対の黒い斑点があるのが、とっても好きです。

あと、口の部分に、ぴょこんと飛び出た、左右一対の細長い部位がありますね。

これは、palpusという部位です。

この部分もカッコイイと思います。

最後に、、ごくんごくんと水を飲む様子。

マツヘリカメムシ

2019.11.08撮影

ヘリカメムシ科ヘリカメムシ亜科。学名:Leptoglossus occidentalis。

体長15〜20mmくらい。

…………………………………………………………………………………………………………..

外来種です。

北米大陸原産の種類で、2008年くらいから日本に侵入してきたみたいです。

僕も、このカメムシ、最近まで全くみたことなかったのに、2019年ころから見かけるようになりました。

後脚がだいぶん特徴的ですね。

腿節の下面には とげとげが並んでる。

そして、何より、脛節の変な形!が気になる。

葉っぱ?みたいな形ですね。カッコイイ。

そして、白い斑点が一つ。

実は、同属に、アシビロヘリカメムシという、日本在来種がいるのですが、

その種類も似たような形の脚をしてます。

そして、背中の模様も興味深い。。

白い模様の部分を強調してみました(上写真)。

小文字の「h」のようにも見える。。

マツ「ヘリ(heri)」カメムシ の h ?

.

とはいえ、見た目は結構地味な、マツヘリカメムシさん。

でも、実は、、、

翅開くと、、

H・A・D・E

 派 手                     (終)

スミゾメハキリバチ

2018.6.30撮影

ハキリバチ科。学名:Megachile willughbiella sumizome。体長10〜15mmくらい。

…………………………………………………………………………………………………………………………….

お久しぶりです。

今回は、ハキリバチさんです。

僕は、小学生の頃から、ハキリバチが大好きなんですよ。

2018.6.29撮影

だってこんなに可愛いんだから。。

大きくて真ん丸い目。。ふさふさと生えた白い毛。。そして、若干開いたままの大顎。。たまりませんっ!

僕のTwitterアカウントのユーザー名が、「@HaKiRiN4」なのも、ハキリバチが大好きだからなんです。

2018.6.30撮影

そして、今回は、「スミゾメハキリバチ」。

以前は、 このハチのオスを「ムナカタハキリバチ」、メスを「スミゾメハキリバチ」という風に呼んでいて、オスとメスを別種とみなしていたのですが、

数年前に、同種であることが判明して、呼び名が「ムナカタハキリバチ」にまとめられました。そして、その亜種が、「スミゾメハキリバチ」とされました。

具体的には、

北海道に生息するのが 基亜種ムナカタハキリバチで、本州〜九州に生息する亜種がスミゾメハキリバチです。

そして、この、ムナカタハキリバチとスミゾメハキリバチ、実は、オスでは区別不可能なんです。ただ、メスは一瞬で区別可能です。

というのも、

ムナカタハキリバチ(北海道)は、メスの体毛が茶色である一方で、

スミゾメハキリバチ(本州〜九州)は、メスの体毛が黒いんです。

まさに「墨染め」といった感じで、真っ黒い体をしています。

(メスの写真は撮ったことないので、、すみません。 ホントに真っ黒な体なんです。)

ということで、次は、オスの説明をしていきます。

前脚に注目!

なんか綿毛みたいになってる。。

こんな特徴を持つハキリバチは、他に、ヤマトハキリバチとフルカワフトハキリバチしかいません。

フルカワフトハキリバチの場合は、この毛の先端が黒くなっているので、区別できます。

また、ヤマトハキリバチの場合は、脛節がここまで扁平にはならないので、区別できます。

なんのために、こんな綿毛みたいなものを脚に着けてるのか。。。不思議です。。

では、また。

ツマグロクシヒゲガガンボ

2021.7.18撮影

ガガンボ科クシヒゲガガンボ亜科。学名:Pselliophora isshikii。

体長15〜17mmくらい。

………………………………………………………………………………………………………………….

ものすんごいですね〜。

「地球外生命体か、お前は!」って言いたくなるほどの 珍奇な形をした触角。

拡大すると、、、

ううん、、拡大すればするほど、珍奇に見えてくるうう。。

なんで、こんな形なんだ??

実は、こんな触角を持っているのは、オスだけで、

メスは、通常の 細い糸状の触角を持っています。

多分、オスがメスの匂いを遠くからでもキャッチできるように、こんな形になってるんでしょうね。。スゴイ。

名前は、「 櫛 髭 」ってなってるけど、

櫛ともなんか違うような。。

本物の櫛

遠くから見ると、エノコログサとかにも見えるような。。いや、なんか違うんだよな。

まあ、それはさておき、、、

触角をさらに拡大してみましょう!

どんっ!

触角にたくさんの白い毛が生えてますねー!

そして、気になるのは、ところどころに生えている、長い黒色の毛。

ここの毛に、センサー的な役割でもあるんでしょうか?

電子顕微鏡とかを使って、この部分を見たら、面白い特殊な構造が見えるのかもしれないですね。気になります。

そして、さーらーに、拡大。

短い毛の中に、長い毛が生えているのが、はっきりと見えますね。。

あとは、顔を拡大ーっ。

か、、、か、、、かわいい、、、。😅

口の部分が、なんか、伸びてて、特殊な形だっ!

あと、目が 真っ黒で 大きい! 後頭部の毛が 睫毛みたいに見える!

キリンにちょっと似てるような気もしてきた。

.

体の細かい部位を、こうやって、拡大してみると、いろんな発見があって、面白いですね!