2021.4.3採集記

はい、初めての昆虫採集記ですね。

このカテゴリでは、特に心に残った昆虫採集の記録を書かせていただきます。

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2021年4月3日のこと。。

階段を駆け降り、網を持ち、容器をポケットに入れる。

ドアを開け、家の外に出た。

青い空が広がっている。。

自分の家の田んぼの方に走っていく。しゃがみ込む。

急に変な出だしで始まったなぁ、、(笑)

「おぉ、いるね〜、いますね〜」

↑僕の口癖である。

さて、何がいるかというと、マダラメバエさんである。

ぼやけた写真、、。撮影に集中してると、逃げられちゃうのでね。。

とか思ってたら、無事、逃げられました(笑)

ま、気にせず突き進んでいく。

タンポポに、何かいるかなぁ。

ヒメハナバチさんがたくさんいる。。でも、前回採集したから、今回は採集しない。

おぉ、ヌカカが結構いる。これは採集したいぞ。。

「あっ、逃げられた、。」「あっ、逃げられた、。」を繰り返して、ずいぶん時間が経ってから、やっとオスメス1組ずつ採集できた。意外と、素早い。

さらに進んでいく、。

ビロツリ(ビロードツリアブ)が毎年見られる場所に着きました。

今年は、まだ一匹も見ておりません。

と、、そこに、、

ビロツリみたいなハエが飛んできた!!

ん?ただのイエバエか、、って待てよ、なんか違和感あるぞぉ。

網をぎゅっと握る。こいつを逃したら、後で後悔するぞ。さぁっ、今だ!!

ビュン

入ったか??

おそるおそる網の中を見る。

いる。奴はいる。

容器に入れて、確認する。おぉ、今年初のたきにーだぁああああ。

※たきにー:ヤドリバエ科の呼称

ただいま種同定中。Phryno属であることが判明した。

カッコイイよおおおおおおお。

次に、虫がたくさん来る、青いネットのところへ。

「いるね〜、いますね〜」

↑僕の口癖、再登場。

カワゲラが結構いるが、カワゲラは採集しない。

あっ、オドリバエだあ、。Anacrostichusじゃないかっ。

初めて、青いお腹のオドリバエを採集しました。

いい虫がたくさんいて、一人でガッツポーズしました。

その後は、

「おっ、いるね〜、いますね〜」て一人で呟きながら、

キクビアオアトキリゴミムシなどを採集し、、、家に帰りましたとさ。。

ヤマサナエ

2020.5.25撮影

サナエトンボ科アジアサナエ属。学名:Asiagomphus melaenops。

体長60〜70mmくらい。

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まあまあ大型なサナエトンボさん登場٩( ᐛ )و  Coolです!

トンボ同定で、重要な鍵となる胸部側面の模様。2本の黒条がある。

キイロサナエによく似ていますが、

♂では,尾部下付属器の先端が上付属器とほぼ同じ位置になっているのが、キイロサナエとの違い。(上写真)

♀では,産卵弁が下方に突出していないのがキイロサナエとの違い。

キイロサナエの方は、珍しいトンボなので、僕は見たことないです。キイロサナエが生息する湿地には何度も行ったことありますが、キイロサナエは全く見れず。。いつか見てみたいものです。

肉食用昆虫ゼリーを食べてる様子。かわええ。

ルリクチブトカメムシ

2019.5.19撮影

カメムシ科クチブトカメムシ亜科。

学名:Zicrona caerulea ←宝石の「Zircon」から来ているのかなぁ?

体長6〜10mm

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「カメムシ嫌いな方々、、見てください!!! こんな宝石みたいなカメムシいるんですよ!!」って主張したくなった。。

ホントに綺麗な瑠璃色ですねぇ。

玉虫厨子があるなら、瑠璃口太亀虫厨子もあってもいいんじゃないかみたいな(笑)

あと、実は、背中だけじゃなくてお腹まで真っ青なんですよ。

まさに、顔が青ざめる😨くらいびっくりな色のカメムシ!!

ちなみに、彼らは、肉食で、カミナリハムシ類を好んで食べます。

ツマグロバッタ

メス

バッタ科トノサマバッタ亜科。学名:Stethophyma magister

体長30〜50mmくらい。鳴き方:チャッチャッ

別名:ツマグロイナゴモドキ、ツマグロイナゴ

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実は、このバッタ、オスの方が有名なんですよね。上の写真はメスです。

下の写真がオスです。こんなぼやけた写真しか残念ながら持っておりません。

オスは、体が黄色っぽい。

オス

このバッタの特徴は、翅端と後脛節が黒いこと。

ホントに綺麗なバッタなんですけど、こんな写真しか持っておらず、皆さんにお見せできないのが残念です٩( ᐛ )و

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急に話題変わりますが、、

実は、僕、小学生の頃は、バッタがそこまで好きじゃなかったんです。

昆虫大好き人間だった僕が、唯一そこまで好きでなかった分類群でした。

ま、嫌いってわけじゃなかったし、全然触ることもできたけど。

なんでかは分かりませんが。。。

今は大好きです(笑)

シロテンコウモリ

ん?今回はコウモリ?、、と思った人いるかもしれませんが、、コウモリガという蛾です。。

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2019.7.04

コウモリガ科。学名:Palpifer sexnotatus。開張32mm程度。

幼虫はサトイモを食す。

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この蛾の実物を見た人は多くはないのではないでしょうか。

あまり有名じゃないですし、個体数も少ない比較的稀な種類です。

てか、、なんか、コウモリっていうよりシャチホコに似てる気がしますねぇ。

いつもお腹を反らしてる。なんでなんですかね??

人間が、ずっとこの体勢でいたら、背筋がめっちゃ鍛えられそう(笑)

トワダオオカ

カ科オオカ亜科。Toxorhynchites (Toxorhynchites) towadensis。

なんと体長10mm以上!

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1cmの蚊、、って聞いたら、怖がる人もいるかもしれません。

でも、大丈夫、、この蚊は動物の血を吸いません。

まあ、こんなに曲がった口吻では、吸おうとしても吸えないでしょうねぇ。

頭部と、胸部の縁が、緑色に輝いてますよね。これ、写真だとうまく写らないんですけど、めちゃくちゃ綺麗なんですよ。

腹部も、青藍色で、写真ではわかりにくいですが、物凄く綺麗です。

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さて、僕とトワダオオカの出会いには、長い物語がありました。紹介しますね。

あれは、2019年6月26日のことでした。

学校から帰るとき、歩いていたら、何者かが足元に飛んできました。蚊の飛び方をしていて、めちゃ大きくて、緑色に光っていて、足に白い部分がある。一気に、僕の心臓の鼓動が早くなりました。

『憧れの虫だったトワダオオカじゃないか、そ、そんな。。き、急に現れやがって。。全く。。どうしよう。虫網無いよ、、Ziplockならあるけど。。え、ええい、Ziplockで捕獲だっ! 飛び方がめちゃ遅いから、Ziplockで採集できる可能性大だっ!』

てなわけで、Ziplockで採集を試みました、、

ホントにゆったり飛んでたんで、Ziplockでも採集できるだろ、って思いました。

が、、

Ziplockだと、入れるところが狭いんですよね、、なかなかトワダオオカをZiplock内に入れることができず、、数秒後、見失ってしまいました

ガーン ショックでしたよ、そりゃもうホントに。

僕の県では、絶滅危惧種ですから、珍しいんですよ。

それから数日、トワダオオカのこと考えてました。

ある日のこと、、「トワダオオカ」という名前を、アメリカ人が聞いたら、「toward oak」に聞こえるのかなぁ、なんて変な連想をしておりました。

towardは「〜に向かって」、oakとは「ナラの仲間の木」の意味です。

トワダオオカ→toward oak→ナラ(木)に向かって→奈良に向かって。。

奈良県に行ったら、トワダオオカ見れるかもなぁ〜、なんて変な連想をしてたわけですよ。。

その年の夏、奈良県に行く機会がありました。

奈良公園の近くで、ルリセンチを探しておりました。とても綺麗な個体がたくさんいて、とても楽しんでいました。その時、デカイ蚊が視界に入った。そう、トワダオオカです! なんと、驚くべきことに、本当に奈良県でトワダオオカを採集してしまった。。妙にびっくりしましたね。

まあ、奈良県では、トワダオオカは珍しいものではないそうですが。。 (終)

ナシグンバイ

グンバイムシ科グンバイムシ亜科。学名:Stephanitis (Stephanitis) nashi。

体長3mmほど。

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このブログでは、グンバイムシは初登場ですね!

グンバイムシは、独特な形態用語がたくさんあるので、、1つの写真にまとめてみました。

盤状域と縫合域の境界がイマイチよく分かってないので、間違ってるかもしれません

※種類によっては、側隆起がなかったり、翼状片がなかったりすることもあります。

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はい、では、ナシグンバイの特徴ですが、、

  1. 帽状部が楔状で狭く、複眼間の幅より狭い。
  2. 翼状片が大きく半円形をしてる。
  3. 側隆起が比較的長い。

この3つが主な特徴ですかね。

ナシグンバイに限らず、グンバイムシってほんとに不思議ですよねー。

なんで、こんなに、背中に隆起条があったりするんだろって。

ちょっと恐竜に似てますよね。

恐竜には、トサカがあるやつとか、背中にトゲがあるやつとかいるじゃないですか。

面白いです。

Leucophora grisella

ハナバエ科Anthomyiinae亜科。体長:6〜8mm程度。

aristaは羽毛状。触角第三節の長さは、幅の2.5倍ほど。

interfrontaliaには細いifがある(♂)か、全くない(♀)。

pc orb sは1本(♂)か2本(♀)。

♂の、両側のVibrissae間の距離は、頰の高さより短い距離。

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普通の人が見たら、ただの蝿じゃんってなるでしょうね。

でも、僕は、この蝿がとっても好きです。

なんで、って聞かれたら困りますけど(笑)

兎に角、大好きなんですよ!!!1

オオキベリアオゴミムシ

2020.10.11撮影

オサムシ科ゴモクムシ亜科。体長20〜22mm程度。

学名:Chlaenius (Epomisnigricans

近い仲間:ツヤキベリアオゴミムシ、コキベリアオゴミムシなど

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このゴミムシ、とっても綺麗ですよね。どう表現したらいいのか分からない美しさ。

このゴミムシ、生態もとっても興味深いんですよ。

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このゴミムシの幼虫は、植物上で、カエル類を待ち伏せし、獲物が通り掛かったら襲いかかるんですね。

そして、自慢の大顎で、カエルの頭部腹面に、喰らいつきます。

カエルが突き放そうとしても、、時すでに遅し、、ゴミムシの幼虫はがっしりとカエルに喰らいついています。

そして、カエルの体液を、、ゴクゴク、グビグビ、と飲み干すんです。

そんなわけで、カエルからしたら、モンスターみたいなもんですよねぇ。